平成30年第3回定例会 一般質問
平成30年第3回北部上北広域事務組合議会定例会において、
寺下 和光議員より一般質問通告がありました。
寺下 和光議員
1.消防広域化について
当事務組合は、青森と八戸のいずれかに組み込まれるなど、曖昧さを残したまま議論されるのではなく、むつ小川原石油備蓄基地や原子力施設並びにイーター関連施設、国内最大規模を誇る風力発電施設に加え、ドクターヘリ2機の運用や消防緊急指令装置の運用等を考慮すれば、全県一区による体制を目指すことを早期に表明すべきと思うが如何か。
管理者 中 谷 純 逸
寺下議員のご質問にお答えいたします。
ご質問の趣旨は、「全県一区による体制を目指すことを早期に表明すべきと思うが如何か。」とのご質問でありますが、青森県の消防の広域化に関しましては、国の「市町村の消防の広域化に関する基本指針」が改正され、2024年まで消防広域化の推進期限が延長されたことから、現在、青森県消防広域化推進計画検討会議等において様々な議論がなされていることは、議員ご承知のとおりであります。
30年度は、都道府県の推進計画策定期間とし、31年度より県、市町村、消防本部が緊密に連携し広域化実現に向けた取り組みを進めることとなっております。そのような中で、これまでの検討過程において様々な立場から意見があり、さらなる検討・比較が必要であるとされたことから「県内3圏域」二つと「全県一区」の複数の組み合わせについて推進期限内(36年4月)に絞り込みを行うとされております。12月12日に開催されました第2回検討会議において、計画の素案が示され、概ね了承されたものであります。今後は、パブリックコメント・市町村等への意見照会、第3回検討会議を経て、第2次青森県消防広域化推進計画(仮称)の策定となる見通しであります。
議員ご指摘の件について、北部上北消防本部といたしましては、10月中旬に県が行いました各消防本部に対する消防の広域化に関する調査・回答の中で、将来の消防のあるべき姿として「全県一区」を、そして、概ね10年後の姿として「全県一区」を選択しておりますことをご報告し、ご理解を賜りたいと思います。
寺下 和光議員
2.職員の定年及び退職等について
(1) 今年度末に退職する職員数及び医師以外の定年退職者は勤務延長をすべきではないし、数年後には病院経営体制の刷新が必要と考える。
(2) 平成25年度から29年度までの5か年で70名の方が退職しているがその退職理由とその理由の中にいじめやパワーハラスメントがなかったか。
(3) 平成27年度に病院内に設置されている意見箱の内容が議会に示されているが、その後紹介していない理由とどのような意見が提出されているのか。
管理者 中 谷 純 逸
寺下議員のご質問にお答えいたします。
1点目のご質問の趣旨は、今年度末に退職する職員数及び医師以外の定年退職者は退職の延長をすべきではないということですが、今年度末に定年退職する職員は、一般会計、病院事業会計を合わせて6名であります。又、医師以外の定年退職者の勤務延長ということについては、定年退職予定者の職務の特殊性又は職務遂行上の特別の事情からみて、当該職員の退職により公務の運営に著しく支障が生ずると認められる十分な理由があるときに、定年による退職の特例として、職員をその職務に従事させるため、引き続いて勤務させる制度であります。また、勤務延長を必要と認める場合とは、「北部上北広域事務組合職員の定年等に関する条例」第4条第1項の規定により、
(1)当該職務が高度の知識、技能又は経験を必要とするものであるため、その職員の退職により公務の運営に著しい支障が生ずるとき。
(2)当該職務に係る勤務環境その他の勤務条件に特殊性があるため、その職員の退職による欠員を容易に補充することができないとき。
(3)当該職務を担当する者の交替がその業務の遂行上重大な障害となる特別の事情があるため、その職員の退職により公務の運営に著しい障害が生ずるとき。
となっております。
したがって、議員ご指摘の一般職の勤務延長については、当該規定の趣旨に則り、任命権者である組合の管理者が、限定的な理由のもとに勤務延長ができるものと認識していますが、いずれにしても、公立野辺地病院が置かれている経営環境や北部上北広域事務組合の人員体制などを総合的に考え併せ、公務の運営に著しい支障が生じないよう、適正な対応を行って参りたいと考えております。
2点目の、ご質問の趣旨は平成25年から29年度までの5か年で70名の方が退職されているが、退職理由にいじめやパワーハラスメント等の理由がなかったか。ということですが、この退職された方々の退職理由を具体的にということですが、大別しますと「通勤時間が長く体力的に限界」、「子供の就学環境のため夜勤がない診療所に勤務」、「年齢的に日進月歩の医療、看護技術についていけない」、「働いてみて自身が望んだ仕事でなかった」、「配置換えに関わる人間関係」などであり、このような理由は職種を問わず言えるところであります。さて、このような退職理由の中に議員ご指摘の「いじめ」や「パワハラ」がないのかということですが、先程申し上げた退職理由の一つに「配置換えに関わる人間関係」というところに一部関わるかと思われますが、あの人とは「馬が合わない」「そりが合わない」という理由も考慮しながら配置換えを実施していますが、それが「いじめ」や「パワハラ」によるものではないと聞いております。いずれにしても、病院経営には「良質な人材の育成」は必要不可欠なものであることから、今後も「良質な人材の育成」には努力してまいりますので、ご理解、ご協力をお願いいたします。
3点目の平成27年度に病院内に設置されている意見箱の内容が議会に示されているが、その後紹介していない理由とどのような意見が提出されているのか。ということですが、平成27年度に一度ご意見箱の内容を議会に示し、その後示していない理由ということですが、議員ご承知のとおり議会の議決事件は地方自治法第96条に規定され、且つ、当院は地方公営企業法の財務規定を適用していますがその第40条には地方自治法第96条の一部適用除外が規定されており、ご質問のご意見箱の内容についてはこの議決事件の規定に該当しないことから示していないというになります。また、どのような意見が出されているのかということですが、「看護師の対応・言葉遣いが悪い」、「ATMがなくて不便」、「患者給食が値段の割に充実していて、楽しみであった」、「看護師、栄養士の方々の声掛けが良くて、居心地がよかった」、「薬の処方に1時間待たせている」、「医師の言葉づかいが悪い」、「夜の看護師の数が足りないと感じる」、「受付の方が無愛想」、「食堂のテレビの位置が高くて首が疲れる」等、スタッフの対応方、設備に対する要望等に大別されます。これらのご意見については、毎月開催される「管理会議」「運営連絡会議」に提出され、解決策を皆で話し合い、対応・対策をしているところであります。また、ご意見の中には回答書を作成し、中央待合室の掲示コーナーに掲示もしております。いずれにしても、100人が100人全員満足いただける接遇等は不可能ではありますが、少しでも多くの方々にご満足いただけるよう「人づくり」「施設整備」に努めて参りますので、ご理解、ご協力をお願いいたします。