令和4年第3回定例会 一般質問
令和4年第3回北部上北広域事務組合定例会において、
赤垣 義憲議員より一般質問通告がありました。
赤垣義憲 議員
〇焼却炉を含む施設の耐用年数までは残り何年あるのか、また、耐用年数に至った場合には大規模修繕、あるいは建て替えなどが考えられることから今後の維持管理計画と大規模修繕・建て替えそれぞれのメリットとデメリット、それぞれに想定される事業費をお聞かせ願います。
「野辺地地区斎場」「消防本部庁舎」についても同様にお尋ねします。
管理者 野村秀雄
〇クリーン・ペア・はまなすでは、昨年、精密機能検査・施設整備方針検討業務を実施し、総合所見では、適正な運転・管理等が実施されていることにより、直ちにごみ処理に支障をきたすような設備や装置等は見受けられませんでした。
今後は、稼働開始30年となる令和10年度まで約7年間、これまでどおり延命修繕等で対応しながら、以前にも、申し上げました、令和10年度を目途に、大規模修繕又は建替えについて検討することとしております。
野辺地地区斎場では平成3年度の運用開始以来、31年が経過しており、使用年数による経年劣化が進んでいる状況でありますが、施設の建替えについては現在考えておらず、耐用年数50年に対し長寿命化を図り60年以上の使用を目途に修繕・改修しながら運用したいと考えており、火葬炉及び制御盤等の設備については、交換部品の生産中止となる今後10年を目途に火葬炉等の入れ替え工事の検討を行う予定であります。
消防本部庁舎でございますが昭和57年3月完成、40年経過しており使用年数による経年劣化が進んでいる状況でありますが、施設の建替えについては現在考えておらず、修繕・改修しながら運用したいと考えております。
なお、消防本部庁舎の維持管理状況に関しては、平成27年度に耐震補強工事を行っている状況となっております。
赤垣義憲 議員
〇先般、野辺地消防署管内で2台とも出動中に発生した交通救急事案において、六ケ所消防署の救急隊で対応したと聞いていますが、これを踏まえ、各消防署の救急車の配置台数について見直す必要があると考えるのか、現状で妥当と考えるのか、見解を伺いたいと思います。
管理者 野村秀雄
〇はじめに、先般発生しました事案概要についてご説明いたします。
野辺地署管内で救急事案が重なり、2台の救急車がそれぞれ管外の医療機関に搬送中、更に野辺地署管内で発生した交通救急事案であり、車両出動計画に基づき野辺地タンク車と現場に一番近い六ケ所南分署の救急車が選定され、出動したものであります。
議員ご質問の趣旨であります、各消防署の救急車の配置台数について見直す必要があると考えるのか、現状で妥当と考えるのか、についてでありますが、国が示している消防力の整備指針では、消防本部又は署所に配置する救急自動車の数は、人口10万人以下の市町村にあってはおおむね人口2万人ごとに1台を基準としており、当管内の町村に照らし合わせますと各消防署1台で計3台が基準数となります。
また人口規模にかかわらず人口の少ない地域等においても、住人に対して充実した救急サービスを提供する必要があると示されていることから、当消防本部管内では地域の実情にあわせ検討がなされ、野辺地消防署2台、横浜消防署2台、六ケ所消防署1台、北・南分署各1台で基準数3台に対して4台増の計7台が配置されています。
また、平成28年4月1日、上十三消防指令業務共同運用に合わせ、現有車両における車両出動計画が作成されて現在の運用に至っております。
以上のことから、当組合消防としての救急車の台数は充足しているため配置台数を見直すことなく、また現在の車両出動計画においても管内住民の皆様への救急サービスの低下を招くことなく対応できることから、現状で妥当と考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
赤垣義憲 議員
(1)十和田労働基準監督署から「労働時間超過勤務」などについて是正勧告や改善指導を受けていた件について、その勧告及び指導内容の詳細と、それに対し病院はどのように対処したのか伺いたい。
病院事務長 上原子謙
最初に労働基準監督署からの是正勧告等の対応についてですが、去る6月3日に、十和田労働基準監督署より36協定内容の一部記載漏れ等について是正勧告を受け、この内容については改善しすでに報告済です。
また、指導事項として、時間外の打刻時間と時間外勤務時間との乖離等があるため、実態調査の上、差額の支給が生じる場合は追加支給することとされたことから、現在、令和2年4月から遡及して、職員全員の時間外の状況を再調査の上集計作業を行っているところですが、事務量が膨大なことから集計に時間を要しているところです。
赤垣義憲 議員
(2)新病院建設にあたっての事業費の財源調達は、どのように想定しているか伺いたい。
病院事務長 上原子謙
新病院建設に当たっての事業費の財源につきましては、議員ご指摘の通り国や県からの交付金や補助金、事務組合構成町村からの負担金、病院事業債の発行等、様々な財源を活用することを想定できますが、病院建替えにかかる、具体的な機能及び全体事業費等がまだ固まっていないことから、財源の種類や割合等についてまだ想定しているものはありません。
今後、具体的な検討を行っていく中で、適宜、議会にもご報告等をしながら進めてまいりたいと考えております。
赤垣義憲 議員
(3)コンビニ併設薬局の営業開始に伴い、院内売店が閉店となるようである。コンビニを利用するとなると入院患者はいったん外に出ることになるが、入院患者に対してどのような対策をする予定なのか伺いたい。
病院事務長 上原子謙
コンビニ併設薬局については、来年1月からの開設を予定しており、そのことに伴い、院内の売店は今年12月下旬をもって廃止することとしています。
そのため、入院患者については、いったん外に出ることになることから、現在、病院から薬局までの通路に屋根をかける工事をしており、これにより、悪天候時の風雪が軽減されるものと考えています。
また、院内での移動販売についても検討を進めておりますが、コンビニの店員について、数か月募集しているものの応募がないため、院内での移動販売について、今のところ実施のめどが立っていない状況です。
今後も引き続き、入院患者の利便が図られるための対策を講じていきたいと考えています。
寺下和光 議員
管内の日本原燃株式会社やむつ小川原石油備蓄基地株式会社、イーター関連施設の国策関連会社や協力会社の事務所等の立地し、朝夕の交通量が極めて多くの方々が通勤に下北縦貫道路を利用し、かつ近隣には「クリーン・ペア・はまなす」があることから多くの構成町村住民も利用している状況にあります。
野辺地ハーフから六ケ所インターまで、17時過ぎから約17分程ですれ違った車両は約500台と通行量の多さは群を抜く多さではないでしょうか。しかしながら、野辺地北インターから横浜町方面に約10キロメートルは、携帯電話の不感地帯となっていることから、万が一交通事故等により救急救命士が医師からの指示を得て行う特定救命処置を行う事案が発生しても対応できない状況にあります。
更には、原子力災害や石油コンビナート火災時においても、県内外の消防緊急援助隊の要請時にも消防無線のみでの対応は難しいと想定されることから、早期にNTT等の関係機関に対して、管理者・副管理者に要望して頂き、消防機関の活動時の支障を解消することで地域住民はもとより通勤者の安全・安心に大きく貢献することが出来ると思うが、如何か。
副管理者 石橋勝大
議員ご指摘のとおり、下北縦貫道路の野辺地インターから横浜インター約25kmの区間において、実際に携帯電話機を使い調査を行った結果、不感地帯が点在しておりました。
アンテナレベル1でも通話可能区間もありますが、天候等の状況により通話不能となることが想定されます。
現在この状況を踏まえ、消防本部では、各署救急隊はじめ全職員に通知し、情報共有を図って活動しているところであります。また、事故発生場所が不感地帯のため移動して通報をしなければならないことにより、119番通報の遅れから現場到着、被害拡大、また傷病者の容態悪化が想定されます。
議員ご質問の趣旨であります、早期に関係機関に対し管理者、副管理者に要望して頂き不感地帯の解消することで住民に対し安心・安全に大きく貢献できると思うが、如何か。についてでありますが、情報通信情報技術の進歩により、様々な情報伝達など防災、消防活動においても欠かせない非常に重要なツールとなっていることから、早期に携帯電話の不感地帯解消に向け基地局整備を3町村長連名により、携帯電話事業関係機関対し要望したいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
寺下和光 議員
当管内において、火災・救急に水難事故や遭難など多種多様な消防事案が多く発生しており、これに加え、原子力災害や石油コンビナート火災など特異な災害も想定しなければならない現状にあると認識しています。
これらの災害に的確に対応する為にもドローンによって事象の発生場所の特定や出動態勢を含め出動隊員の安全確保等において、非常に有効であると思うことから、資格取得を含め早期に購入配備する考えはないか、お伺いします。
副管理者 石橋勝大
議員ご指摘のとおり、災害対応におけるドローンの活用については、近年頻発化している大規模水害や土石流災害現場において、その有効性が報道等にもより改めて確認されております。
また、大規模災害に限らず火災、水難事故等に対してもドローンの俯瞰的視点からの早期の情報収集により、実態把握、被害状況の把握などの情報を基にした活動方針の決定など非常に有効であると考えております。
全国でドローンを導入している消防本部は429消防本部で、導入率は、59.3%と総務省消防庁の調べでもあります。県内で導入している本部は11消防本部中、2消防本部4機でありますが、今後導入を検討している消防本部は5消防本部あります。
議員ご質問の趣旨であります、ドローンを資格取得も含め早期に購入配備する考えはないか。についてでありますが、当消防本部としても、ドローンの必要性は十分認識しているところであります。
今後、資格取得者また、ドローン運用要領等も含め、計画的に早期導入に向けて検討していきたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
寺下和光 議員
旅費条例中の車賃について、特別職は1km当たり37円、職員は20円については、何故、このような差が生じたのか理解に苦しむところです。ガソリン価格の高騰等を踏まえれば,一律30円に統一すべであり、また、職員の宿泊料についても、国内の宿泊料金の高騰を踏まえれば、県外の11,900円を増額すべきと思うが、如何か。
副管理者 石橋勝大
議員ご指摘のとおり、旅費条例中の車賃について特別職と一般職に差が生じており、構成町村及び近隣の状況を確認したところ、特別職も一般職も同額だったことから、構成町村等の額を考慮し同額とすることで改正したいと考えております。
また、県外旅費につきましては、構成町村並びに近隣町村と比較し改正の必要性等について検討してまいりたいと考えておりますのでご理解願います。
沖津正博 議員
(1)運営形態について
地方公営企業法の全部適用における効果と課題及びそれに対する評価、独立行政法人化によるメリット、デメリット及びなぜ独立行政法人化を掲げることとしているのか伺いたい。
病院事務長 上原子謙
地方公営企業法の全部適用は、病院事業を総括的に管理する事業管理者を設置することにより、経営責任が明確になることを目的としており、医療政策等に速やかに対応するとともに、病院事業に民間の経営手法を導入することにより、収益の向上と経費削減を図る狙いがあります。
公立野辺地病院は、令和2年度から地方公営企業法の全部適用としており、その結果、令和3年度決算では資金不足を解消する等、経営改善が図られたところであります。
また、地方独立行政法人は、先日まで行われていた、新病院建設基本構想・基本計画策定委員会の席上で話されていた内容であることから、独立行政法人化へ進むものではないということでご理解願います。
沖津正博 議員
(2)コロナ病床確保について
野辺地病院のコロナ病床について先般改正感染症法が成立し、その内容として県と病院が病床や医療人材の確保にかかる協定を締結することとなっているが、野辺地病院はその対象となるのか、また、病床を確保する考えがないか伺いたい。
病院事務長 上原子謙
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律」は、新興感染症の発生及びまん延防止に備え、病床、外来医療及び医療人材等の確保の強化等の措置を講ずるため、関係法を改正したものであり、当院に関する部分としては、感染症対応の医療機関による確実な医療の提供として、都道府県が定める予防計画等に沿って、病床、発熱外来、自宅療養者等への医療の確保等に関する協定を締結することとなるほか、公立医療機関等の感染症発生・まん延防止時に担うべき医療提供が義務付けられます。
そのため、今後、県との協定を締結することとなりますが、協定の具体的な内容については、まだ県から示されていないため、県から協定の内容が提示されたあと、対応するための体制について、病院として検討することとなるものと考えます。