令和5年第2回定例会 一般質問
髙橋 文雄 議員
〇北部上北広域事務組合ハラスメント防止対策について
(1)ハラスメントを受け退職した職員について、再就職などを視野に入れた対応はできないのか伺いたい。
管理者 野村 秀雄
髙橋議員からの質問についてお答えします。
1点目の退職したとされている職員への対応についてです。
議員ご指摘の25名の職員ですが、次年度へ任期を更新できなかった医事業務に従事する会計年度任用職員であると思われます。
会計年度任用職員の任期更新については、人事評価の結果を参考に面談を行い、次年度への採用を決定しますが、更新する判断基準としては、これまでの職員の業務実績や能力面を評価するものです。このようなことから、採用の判断基準に合致しない場合は更新を行わず、退職となる場合があります。
しかしながら、次年度に更新を行わずに退職したものと思われる会計年度任用職員については、今年度当初の段階で、私から病院側に指示を行い、病院長、事務長、総看護長、総務課長などによる面接を実施させ、これまでの業務実績や能力等を確認の上、適正な人員配置となるよう採用を行ったところです。
髙橋 文雄 議員
(2)不当な人事評価について、組合管理者の責任において検証する考えはないのか伺いたい。
管理者 野村 秀雄
2点目の過去2年間に実施された人事評価への検証についてです。
人事評価制度は、昇任、昇給など人事管理の基礎となるものであり、その運用にあたっては、公平性、公正性、客観性、透明性の確保が求められます。
過去2年間の人事評価については、「北部上北広域事務組合職員の人事評価実施規程」に則り、病院事業管理者のもとで、適正に実施されたものと考えています。
赤垣 義憲 議員
〇公立野辺地病院の現状と建て替えについて
(1)修繕が必要な建物や設備の不具合等の現状について伺いたい。
病院事務長 角谷 浩司
赤垣議員からの、施設及び設備関係の質問についてまとめてお答えします。
施設の現状についてですが、施設は本館棟、南棟、中央棟が配置されていますが、竣工から今年で、それぞれ49年、43年、31年を経過します。
このうち、本館棟及び南棟については、病院施設の耐用年数の39年を超え、老朽化が著しく進展しています。特に本館棟については、平成27年度に実施した耐震診断結果では、構造耐震指標値(Is値)が低く、震度5以上の大規模地震があれば倒壊の恐れがあるものとされています。
赤垣 義憲 議員
(2)不具合等があった場合の修繕について、着手する時期や修理に要する金額及びその財源について伺いたい。
病院事務長 角谷 浩司
設備の現状ですが、設備を大別すると、電気設備、空調設備、給排水設備の基幹的設備があります。これら設備は概ね本館棟、中央棟に配置され、
30年以上を経過し、定期的なメンテナンスは行っているものの、長寿命化のための大規模改修が実施されておらず、施設同様に老朽化が進んでいます。
このような状況のもと、今年8月中旬に、冷暖房用冷温水発生機が故障し、病棟などに冷風が供給されない事態が発生しました。応急的な修理を行ったものの、本来の能力発揮は難しいものと取扱業者からは聞います。
患者の療養環境の確保のためには、冷暖房用設備は必要不可欠であり、新規設備に更新するとした場合、多額の費用を要することから、今後の対策として必要箇所に家庭用エアコンの設置を検討しています。今年度と来年度の2か年で整備することとし、事業費としては、1億2千万程度、財源は企業債を予定しています。
赤垣 義憲 議員
(3)建物は今後どの程度の期間問題なく使用できるのか伺いたい。
病院事務長 角谷 浩司
経年劣化等により、改修を要する設備としては、屋上等の雨漏り補修、自家発電機のバッテリー更新、受水槽設備等の改修などが予定されていますが、優先性を第一に、必要最小限の費用で、改修等を行って参りたいと考えています。
最後に、建物を今後どの程度の期間、問題なく使用できるのかについては、今後の施設・設備等の経年劣化の状況にも左右されることから、明確にお答えすることは難しいものと考えています。
赤垣 義憲 議員
〇新病院建設基本構想・基本計画策定委員会の答申について
(1)基本構想の答申内容とそれに対する組合管理者の考え方について伺いたい。
管理者 野村 秀雄
赤垣議員からの質問についてお答えします。
1点目の昨年度検討を行った新病院建設基本構想の内容についてです。
新病院の基本構想については、昨年度、県内外の医療関係者から構成される検討委員会で、昨年7月から12月までの計4回に渡り、検討・議論され、その答申結果が今年3月に組合管理者に対し、報告されたものです。
基本構想の内容としては、当該医療圏の医療環境の分析結果をもとに、新病院建設に当たっての方向性が示されています。
まず、病院機能としては、
・ 現行の病床数151床体制を維持し、継続的な入院医療の提供体制を維持していくこと
・ 複数疾患を有する高齢者に必要と考えられる総合診療科を設置すること
・ 循環器系の診療科である循環器内科・脳神経外科を設置すること
・ 遠隔診療などのオンライン診療を実施していくこと
また、介護・福祉ニーズに関しては、
・ 包括ケアシステム確立を目標に、訪問系、通所系、施設系事業を拡充していくこと
・ 検診センターを拡充し、検診後のフォロー体制を確立させること
最後に、設置場所、運営形態については、
・ 整備場所については、公共交通機関の結節点の近隣地に、また頻発している自然災害についても十分配慮すること
・ 地方公営企業法の全部適用より、自由度が高い経営形態を検討すること
などの内容となっています。
赤垣 義憲 議員
(2)新病院の建設費用及び建設時期について、現時点で描いている構想について伺いたい。
管理者 野村 秀雄
提案理由でも説明したとおり、新病院建設には、多額の建設費用を要することから、まずは、建設の前提となる財源、費用負担の在り方、建設場所、スケジュールなどについて構成町村間で十分に協議・検討の上、進めていくことが重要であると考えています。当該基本構想については、建設の目途がついた段階で、参考とさせていただきます。
このようなことから、現時点での建設費用や建設時期についての明言は差し控えたいと思います。