平成31年第1回定例会 一般質問

平成31年第1回定例会 一般質問

 

平成31年第1回北部上北広域事務組合議会定例会において、

野坂 充 議員より一般質問通告がありました。

 

野 坂  充 議員nozakagiin

  1. 病院のこれまでの改善の取組みについて、管理者はどのように考えているのか。公立野辺地病院の今年度の決算見込みは非常に厳しいものとなりそうだが、その原因は10月からの老健施設の廃止に伴う収益の減である。しかしながら、先の全員協議会でも意見を述べたとおり、平成22年からの健全化計画策定時よりは、さほど心配はしておりません。これまで経営改善のもと、いろいろな取り組みを行ってきており、体力がついてきたと感じているところです。そこで、病院のこれまでの改善の取組について、管理者はどのように評価しているのかお伺いします。
  2. また、先般の全員協議会で今後の経営改善のための対応策の説明があったが、達成見込みについて、病院長はどのように考えているのかお伺いします。

 

管理者 中 谷 純 逸kanrisya

野坂議員のご質問にお答えいたします。

1点目のご質問の趣旨は、平成22年度からの経営健全化計画策定時よりも経営改善は図られているのかということですが、三上院長は平成21年度から院長職となっていますが、当時においても経営状況は厳しく、平成22年度から平成26年度までの6年間は、経営改善計画を策定のうえ、病院の自助努力のもと、構成町村からの財政支援の強化を受け、経営改善に取り組んでいただきました。その結果、平成28年度末で資金不足額がなくなり、経営改善計画の大きな目標が達成できたところで、この間の具体的な取組としては、

一つ目は、昨年9月末で廃止とはなったものの、平成24年10月に老健施設の設置

二つ目は、乳がんドックの実施や一般健診の拡充

三つ目は、平成25年10月から、在宅医療の充実の観点から、併設型の訪問看護ステーションの設置などでありますが、このような収益確保策のほか、平成25年3月には、中央待合室等をリニューアルし、患者サービスの充実を図っていただきました。

また、病院機能や医療の質を客観的に把握するため、県内の町村立病院では初めての試みとなる「病院機能評価」を受審し、全国病院機能評価機構から認定病院を受けたところであります。

さらに、何よりも重要と思われる医師確保の面では、これまで他の自治体病院が医師の引き上げや派遣医師数が減らされる中、三上院長は、弘前大学医学部の関係教授と面会し、野辺地病院の重要性を説明しながら、その確保に尽力いただいたところでもあります。

本年度、老健施設を廃止したことから経営状況は厳しいものがありますが、新年度から定年の延長を行い、引き続き、強いリーダーシップのもと、経営の改善・健全化に努めていただきたいと考えています。

2点目の今後の経営改善のための対応策の達成見込みについて、院長からの答弁ということですが、院長からの答弁の前に私からも答弁したいと思いますので、ご了解を賜ります。

先般の議員全員協議会で説明したとおり、今年度の決算見込については非常に厳しいものになると認識しています。

資金不足比率も約9%前後になるものと想定しており、私からも経営の改善・健全化に尽力して欲しい旨のお願いをしているところであります。

それでは、院長から答弁をしてもらいます。

 

公立野辺地病院 院長 三上 泰徳mikamiintyou

それでは、今後の経営改善のための対応策の達成見込みということについて、私から考えを述べさせて頂きます。

私も平成22年度からの経営健全化計画書作成に共に参画しながら、考えられる様々な改善をほぼ全て行ってまいりましたが、今後も考えられる収益の確保策・費用の節減策について、実行に移せるものは既に私から指示しておりますし、また、容易にできず、時間を要するものについては、現在病院内で具体的に実行に移せるよう検討を行っているところであります。

収益確保策の一つ目の対策である「人工透析体制の拡充」については、弘前大学や町内医療機関との調整などに時間を要するものの、その実現に向けて努力をしていきたいと考えております。

また、二つ目の対策は「健診業務の拡充」ということで、現在約5千万円台の収益を1億円位まで増やしたいと考えており、そのための院内の受入れ体制の整備を行うこととし、既に職員に説明をしております。

そして、病床数の見直しについては、現在の病床稼働率を元に、今後の人口減少や高齢化を考え併せ、経営に見合った適正な病床数について慎重に検討を行いたいと考えております。

資金不足額の解消は単年度では困難ですが、まずは資金不足額を増やさないようにすることが重要であり、今後も職員一丸となり、収益の確保や費用の効率的執行に取り組んでいきたいと考えているところでありますので、ご理解・ご協力をお願い申し上げます。

 

秋田 雅敏 議員akitagiin

  1. 野辺地病院の建て替えについて、今後の人口減少や高齢化を見据え、施設の建て替えについてどのように考えているのか、また、管理者としては、どのような病院づくりを目指していくのかお伺いします。
  2. 多くの公共施設では敷地内禁煙となっているが、野辺地地区斎場では喫煙可能となっており、これを改め禁煙を求める。

 

管理者 中 谷 純 逸kanrisya

秋田議員のご質問にお答えいたします。

1点目のご質問の趣旨は、今後の人口減少や高齢化を見据えた場合、施設の建て替えについての考えということですが、病院建物の建替については、議員ご指摘のとおり、病院経営の安定化が最優先でありますが、本館棟の耐震不足や施設全体の老朽化が著しく進んでいることから、今後建替が必要なものと考えています。

なお、これまでの議会においても、当面、本館棟においては耐震補強工事を行ってはどうかというご意見もありましたが、仮に補強工事を行ったとしても、建物の耐用年数を延ばすものではなく、また相当の経費を要し、将来的な二重投資を避ける観点からも適切な時期に建替を行うことが重要と考えています。

今後、議会において病院の自助努力と構成町村の財政支援のもと、実行されている経営改善の状況や収支の状況を確認しながら、適切な時期に建替が可能となるよう、この議会の場で議論を深めていきたいと考えています。

また、今後の病院づくりということですが、超高齢化社会にも耐えうるような効率的で効果的な医療提供体制を目指す「青森県地域医療構想」の趣旨等を最大限に尊重しなければならないものと考えています。

まず、これまでの議会においても議論してきたとおり、効率的な医療提供体制構築の観点から、近隣自治体病院との再編を検討して参りましたが、困難であることが明らかとなったところです。

従いまして、病院運営についてはこれまでどおり北部上北の3町村で運営していかなければならないものとなっていますが、野辺地病院が目指すべき方向性として具体的には、

一つ目は、救急医療等を内容とする急性期機能をメインに、回復期、慢性期機能を併せ持つものとし、カバーするエリアについては、構成町村以外にも積極的に拡大していくこと。

二つ目は、地域の基幹的施設である野辺地病院訪問看護ステーションを核とし、介護の関係機関と連携をより密にし、在宅医療の充実を図っていくこと。

三つ目は、病床規模の見直しについては、人口減少や高齢化の観点から、現在の稼働率等を踏まえ、経営に見合った規模を慎重に検討すること。などと考えており、野辺地病院がこの地域には欠かせない病院であることを念頭に入れながら、必要な事項について、今後も議員の皆さんと議論していきたいと考えています。

四つ目は、いずれにしても私としては、高齢化や人口減少が進む中でも、地域住民が住みなれた地域で必要とする医療・介護サービスを将来にわたって安心して受けられる仕組みをしっかりと構築し、ここで暮らして本当によかったと心から実感できるような病院づくりをしっかりと進めていきたいと考えております。

なお、地域住民の皆さんへのお願いとなりますが、野辺地病院は救急告示病院となっておりますが、近年、軽いけがや緊急性のない傷病者の救急車による搬送件数が減少傾向ではあります。それは救急車の正しい使い方の啓発効果とウォークイン患者の事前の電話相談の啓発効果等と考えております。

しかし、依然として当院の規模からは多い状況でもあり、場合によっては、生命に危険がある重症患者などへの対応が遅れることが懸念されます。限られた資源である救急車や医療機関の適切な利用について、引き続きご理解、ご協力をお願いいたします。

2点目のご質問の趣旨は、多くの公共施設では敷地内禁煙となっているが、野辺地地区斎場では喫煙可能となっており、これを改め禁煙を求めるということですが、議員おっしゃる通り、野辺地地区斎場におきましては、待合ホール、和室等に灰皿を用意しており、施設内で喫煙できるようになっております。

2018年7月、受動喫煙対策を強化する「健康増進法の一部を改正する法律」が成立し、2020年4月に全面施行されます。

改正の基本的な考え方としては、「望まない受動喫煙をなくす」、「受動喫煙による健康影響が大きい子供、患者等に特に配慮」、「施設の類型・場所ごとに対策を実施」することとなっており、多数の者が利用する施設等は、原則として屋内禁煙となります。

当斎場におきましても、火葬時には、大人、子供を問わず多数の町村民が訪れる施設でありますので、今後は、受動喫煙防止の周知、啓発を図った上で、施設内は早い時期に禁煙とすることとし、敷地内、いわゆる施設外につきましては、屋外で受動喫煙を防止するために必要な措置がとられた場所に、喫煙場所を設置することが出来る事となっておりますので、施設外においては喫煙場所を設置するのか、それとも施設外においても禁煙にするのか等を、早急に検討して対処して参りたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

 

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